すくすくだより

第2部ライブ御絵伝

2010/11/17

引き続き、第2部は、坊主である園長と長谷川先生、新米坊主の天真のコラボによる『ライブ御絵伝』

「御絵伝」とは、親鸞聖人というお坊さんの生涯を、絵物語の掛け軸と拝読用の巻物にまとめられたもの。

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通常は、報恩講の初夜、

京都の東本願寺では11月25日の17時から

本堂の暗がりの中で、ロウソクの灯りだけで読み上げられます。

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伝統的な拝読によって、その生涯を訪ねるもので

『御伝鈔拝読』ともいわれます。

 

 

 今回は、その伝統的な作法を、被爆ピアノによるジャズの調べで、勤めあげようというもの。

しかも、本来は、本堂内の親鸞聖人の絵像の前での拝読ですが、

この度は、境内のテント内の席につかれておられる方ともコンサートを一体化させるため、

あえて本堂の外、境内にある親鸞聖人の銅像の前に特設舞台を設けて、

舞台

そこで拝読しちゃおうという企画。

しかも、各段拝読後、曲と詞にあわせて、

絵本作家の長谷川先生が、

ライブでそのお話を描き上げるという趣向。

まさに『ライブ御絵伝』です。

 

 時刻は、夕方5時半、境内周辺も暗がりの中で、

照明に照らされて、より一層、味のある雰囲気がでてきました。

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そして、被爆ピアノとサックスで流れた曲は、

『にじ』(ジャズバージョン)

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曲に合わせて、静かにゆっくりと

ロウソク持ちと拝読のお坊さん、

詩の朗読の新米坊主・天真、

絵を描く長谷川さんが

本堂から外の舞台・ステージへ練り出していきます。

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親鸞聖人の銅像の前に座す園長。

大勢の方の注目を浴び、緊張しております。

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ロウソクの灯りの中で、親鸞聖人「出家学道」

(生い立ちと、9歳で出家して仏門に入るお話)と

「洛陽遷化」(90歳でお亡くなりになるお話)の二段を

独特の読法で読みます。(左 園長)

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各段読み切ると曲が流れ、天真(手前)が

その部分をわかりやすく詩にして朗読します。

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曲は、「出家学道」の段は、『キミノエガオ』

「洛陽遷化」の段は『泣かないで』

曲と詩にあわせて、長谷川さん(右)が御絵伝を描きます。

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できあがった絵はこちら

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「出家学道」のときの絵

 

 

 

 

 

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「洛陽遷化」の絵

 

ここでも長谷川ワールドが

展開されました。

園長もどんな絵が生まれるのか

興味を持ちながら拝読していました。

 

そして、二幅のライブ御絵伝(長谷川義史画)が完成すると、

最後は、『ともだちになるために』(ジャズバージョン)が、、、

曲に合わせて、各出演者、坊主は、また静かに本堂内に消えていくのでした。

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うしろ頭は、長谷川さん

 

 

 

 

カーン、カンカン

楽止喚鐘(がくどめかんしょう)の音色とともに、今度は、聖なる歌声が

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被爆ピアノによる「いのち」の響きに遇うコンサート

そこには、宗派・宗教の区別もなければ

人種、国籍、地域、年齢、性別の垣根もありません。

王子の被爆ピアノと岡さんのフルートにあわせて

神原久美子さんが歌うのは

『Pie Jesu』 キリスト教の賛美歌。

平和をともに願うわたしたちにとって、区別を生み出す垣根は必要ないのです。

そんな強い思いから、あえてお寺の本堂でキリストの賛美歌をいれてみました。

しかも、王子の被爆ピアノと岡さんのフルートで、、、

感動の響きに遇いました。

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響きの夜は更けにけり